習志野市の【痛みの少ない】歯医者なら
医療法人社団 ほほえみ会
スマイルデンタルクリニック
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全部床義歯(総入れ歯)と部分床義歯(部分入れ歯)について
全部床義歯(総入れ歯)とは歯が1本も残っていない症例に対して使用する義歯です。
全部床義歯は床と呼ばれる歯茎に調和したピンク色の土台に人工の歯が並べられて構成されています。
全部床義歯が部分床義歯と最も大きく異なる点は、その維持や支持が全て顎堤と義歯周囲軟組織に依存するという事です。
顎堤とは抜歯後、残された歯槽骨と粘膜によって形成される堤状の高まりの事を指します。
全部床義歯の支持はこの顎堤でなされるため、この顎堤の形態が咀嚼機能の回復に大きな影響を及ぼす事になります。
そして全部床義歯装着の患者さんは咬頭嵌合位を喪失している事が大きな点です。
咬頭嵌合位とは下の歯牙が最大面積で接触する下顎の位置の事を指します。
咀嚼運動、つまり噛む動きは咬頭嵌合位に向かって収束をしています。
咬頭嵌合位が喪失している状態で咬合高径(かみ合わせの高さの事)を決定する事が、全部床義歯を製作していく上での重要かつ難しいポイントととなります。
咬合高径の決定は未だ完全な方法というものが確立されていません。
様々な計測法を用いてそれぞれのドクターなりに行っているながら現状です。
例えば臨床経験の浅い歯科医師では一生懸命にやろうとすると、咬合高径が高めの義歯を作る事が多いです。
また一つ一つのステップをしっかり行わないと咬合高径が低めの義歯を作りがちです。
そして低めの義歯のほうが患者に受け入れられやすいので、世の中には低めの義歯が多いと言われています。
咬合高径の決定には以下の方法があります。
(1)willis法
瞳孔から口裂までの垂直的距離と、鼻下点からオトガイ底までの垂直的距離が等しい。
(2)Bruno法
鼻下点からオトガイ底までの垂直的距離は、患者の掌の幅径と等しい。
(3)デント・プロフィール・スケール
顔貌の確認を行う方法であり、前方を直視し、リラックスさせて唇を閉じ、軽く咬頭嵌合させる。その時に以下のようになればよい。
・上・下唇の面積が一致
・口角に皺がない
・側貌における鼻と上唇との角度が95度、ただし、 II 級では95-10度 III 級では95+10度
・口唇線は水平
(4)下顎安静位法
有歯顎者は、上下切歯の離開量はおよそ2~4mmといわれている。
これを用いて安静空隙を2~3mm設定し咬合採得を行う。
(5)air-blow法
口笛を吹くように、軽く息を吐く時の上下切歯の離開量は2mm程度であることを利用する。
(6)嚥下利用法
嚥下時の下顎位が、咬頭嵌合位もしくは下顎後退位にあることを利用して、咬合高径を決定する方法である。
(7)発音利用法
発音した時の下顎位が最も咬頭嵌合位に近づく特定音を用いて、発音時の下顎位から咬合高径を求めようとする方法である。
(8)現在の義歯を利用する方法
使用中の義歯の咬合高径に誤りがなければ、義歯を装着した状態での鼻下点とオトガイ間の距離を記録しておく。それに、咬合堤の高さを合わせる。
旧義歯の咬合高径が低い場合には義歯の咬合面にパラフィンワックスなどを置いて咬合を挙上させ、適正な顔貌に回復したことを確認したら、その状態と同じ咬合高径を記録する。
咬合高径はどの方法を用いるにしても、重要なのは再現性と高い精度、簡単であることが必要である。
さらに、もし現義歯があるなら調整を行い、患者の使用時の反応を見て、生理的に受け入れられるかどうかを確認することが重要である。
部分床義歯は歯周病や大きな虫歯などで抜歯となった後の粘膜に人工歯のついた床を乗せて支え、残っている歯にクラスプ(いわゆるバネの事です)をかけて使用するタイプの入れ歯です。
失っている歯が1本だけの症例から残っている歯が1本だけの症例まで対応できます。
ブリッジが抜いた歯の両隣の歯(支台歯)を多く削って被せるのに対し、部分入れ歯の場合は鉤歯(クラスプをかける歯の事)を少し削るだけですむのが利点です。
しかし、ブリッジに比べて安定性が劣る、バネなどによる違和感があり、食べ物がつまりやすいなどの欠点があります。
そのため、一般に部分入れ歯が選択されるのは、ブリッジで対応できないケース(連続した欠損歯が多数ある場合など)や、ブリッジが可能でも患者様が「歯を削りたくない」と要望された時です。
部分床義歯が全部床義歯よりも優れている点は全部床義歯は維持や支持を顎堤と義歯周囲粘膜に依存する事になるのですが、部分床義歯の場合は残存歯にクラスプを引っ掛ける形になっていますので維持や支持が全部床義歯よりも安定し、口の中でずれたり違和感が起こったりするケースが少なくなります。
そして、前にも述べたのですが義歯を製作する上で咬合高径の決定が非常に重要になるのですが、部分床義歯の場合残っている上下の残存歯同士が噛み合っていればそこで咬合高径を決定する事が出来ます。
ただし残存歯が上下顎に残っていも噛み合っていなければ咬合高径を決定する事は出来ません(こういった咬合をすれ違い咬合といいます)
その場合は全部床義歯に準じた咬合高径の決定をしていかなければいけません。
今までの話をまとめると、全部床義歯は残存歯が1本も無い状態ですから維持、支持を顎堤と義歯周囲粘膜に全て依存する事になります。
なので全部床義歯は床の大きさもある程度大きくなければ外れやすい義歯となってしまいます。
そして部分床義歯、特に少数歯欠損の場合は残存歯が維持、支持の負担をうける事となり、義歯床自体は出来るだけ小さくし粘膜の負担を極力減らす事が大事になります。
少数歯欠損の場合は上下の残存歯に咬合を委ね、部分床義歯はあくまでも補助的なものと考えて使用する事が大切です。
もちろん多数歯欠損の場合、残存歯が1本や2本しかないという症例では全部床義歯に準じ床もある程度大きくし、顎堤や義歯周囲粘膜に維持や支持をある程度負担をして貰わなければいけなくなります。
少数歯欠損の部分床義歯の場合は噛み合わせ、側方運動も残存歯に負担がかかる様にします。
全部床義歯の場合は、残存歯が無い状態ですから義歯の人工歯全体、粘膜に満遍なく負担がかかる様にする事が大切です。
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